「俺さ、真子に告白しようかなって思ってるんだけど……」



「え、あ、そうなの?」



少し動揺したけど、冷静に装った。

前から、真子のことが好きなのは知っていた。



「でも、何て言えばいいのか。上手く伝えられそうになくてさ……」



「別に上手く伝えれなくてもいいんじゃない?想いが強いならちゃんと伝わると思う」



「そっか、栞菜ありがと。俺、今から告ってくるよ」



そして、和也は荷物を手を持った。



「うん、真子ならたぶん中庭にいると思うよ!」



いつも真子は、講義が終わると中庭にいる。



「サンキュ栞菜。またお礼するから!」



そう言うと、和也は風のようにピューッと出ていった。