「いってきまーす!」 勢い良く玄関の扉を開くと 私を迎える冬の風、 と、私の彼氏。 藤崎 敦也。 「おせぇ」 あくびしながら私の手を握る。 「あはは〜ごめんごめん」 「次遅れたら皆の前でキスな」 そ、そ、れは厳しいですよ、敦也さん。 手を繋ぐのでさえまだ恥ずかしいのに… 「返事は?」 気づくと顔がすぐ近くに。 「ほっぺにね!!」 目を逸らして答えると 「照れてやんの〜」 敦也には敵わない。