「俺もそうだった。冷たく言っておきながらすっげー後悔した。…ごめん。もっかい言うよ?こんな俺だけど…付き合って?」

「……うん…ッ!」


「…なぁ。キスしてもいい?てか、する。」
優しかった藤谷くんがニヤッとした。

…いやな…予感…ッ!

__ドンッ。

…やっぱり壁…いや、フェンスドンッ!!

「…ぁあ。やっと俺のもんになった。…彩乃。」

__チュッー。

なかなか離れてくれない唇。

「ん……ッ。は……ッ。」
息を吸うために唇を離してくれたけどすぐにまたキスされる。

……ッ!?
あたしの口の中に生暖かいものが入ってきた。

「んぁッ…!」
隙間から漏れる声が恥ずかしくて藤谷くんの胸を押すけどちっとも動かない。

「ふじ…たにく……ん。」

藤谷くんがゆっくり唇を離す。
「涼太ってもう呼んでくれねぇの?」

…あたしはあの時言われた言葉今でも覚えてる。"もう涼太って呼ぶな"って。すごく悲しくて…。

「…でも、前に呼ぶなって…。」


「そんなの…。」