「…ぁのっ。も、大丈夫だから!!」
カァァと全身が熱くなるのがわかった。
「…嘘つけ。」

おでこにデコピンされていったぁ!と少し大げさに言っておでこを隠す。


「嘘つくの下手だね、彩乃。目が泳いでるっていうか…」
知ってるもん。嘘つくの下手なのくらいわかってるよ!

「…彩乃、好きな人いる?」
ふと何かを思い出したかのように言う。

「ぇー?なんで?」


「……なんでも。」