「うん!じゃあ、あたしのことも彩乃って呼んでね?」

「もちろんだよ!」
美湖は前を向くと前のドアから先生が入ってきた。
「今日はこれで終わりな。はーい。さようならー!」

「「「「さようならー!」」」」
みんな帰りの準備をする。
「ね、彩乃~!一緒にかえ……ん?」
隣にいた藤谷くんが美湖に耳打ちする。
その瞬間、美湖が
「ごめん!あたし、用事思い出した!でも…
一人はかわいそうだから涼太、一緒に帰ってあげてね?」

「おう。」
…美湖と帰りたかったなぁ。って、ええ!?
藤谷くんと一緒に帰るの?
…う、そ!
「行くぞ。彩乃!」
「う、ん!」

「じゃあね、彩乃!」
「ばいばい!」
お互い手を振り別れる。

帰り道、藤谷くんがいきなり立ち止まり、「おい。」と低い声で話す。