ピピーッ!

試合終了。1-2で対戦校が勝利。3セット目は23対25だった。

私とみんなは外に出た。応援してくれた人にお礼を言ったりしていた。

すっごい悔しい。私がもっと声を出していたら。
そもそも普段からまじめに部活をやっていたら。

そう思うと、目の前がにじんできた。
泣きたいのはリナだと思う。キャプテンとして頑張り、普段から部活をまじめにやっていた。
なのに、試合が自分のミスで終わってしまった。私がリナの立場だったら泣くと思う。
でもリナは歯をくいしばっているだけだった。きっと泣くのこらえてるんだな。

どうしても、涙をこらえられなかった。私は下を向いて泣いた。

あれっ?なんか、おかしい。クラクラする。
私は立っていられなくなって、その場に、しゃがみこんだ。

「あれっ!?美咲どした!?なんか呼吸が変だよ!?」

部員の1人が私の異変の気づいた。

いっきに私の周りに人が集まってきた。

「美咲!?大丈夫!?」

「ちょっと、誰か!先生読んできて!!」

「「とりあえず日陰に移動させて!!」」

リナのお母さん(リナママ)が、私をなんとか立たせて日陰まで連れて行ってくれた。
そして私のことを、ゆっくりと寝かせてくれた。

なんだこれ、うまく呼吸できないし!涙止まんないし!なんんか手足しびれてきたし!!!!
自分でもコントロールできない!!!!!

『はぁはぁ、はあ、はぁ・・・。』

これって過呼吸なのかな。

「はいはい、ゆっくり息吸って、はいて。ゆっくりゆっくり!!」

リナママは、私にそう言った。

言われたとおりにやってるけど全然できない。なんだこれ!!!

「過呼吸だね。なんか袋あるといいんだけどね。」

リナママがそう言ったとき、リナがかけよってきて、

「ママ!!これ袋!!ビニールだけど!」

リナが袋を持ってきてくれたんだ。

『はぁ、はぁ、はぁ、ご、ご、ごめ、ん』

私は頑張ってリナに言った。そうしたらまた過呼吸がひどくなった。

「いいから!美咲はしゃべんないで!!」

リナは涙目で私に言ってきた。