「集合!」

旭橘高校女子バレー部顧問の新井田真(まこっちゃん)が号令をかけた。
まこっちゃんは部員みんなに信頼されてる。私もいい先生だと思う。バレー経験者で
クラブチームの特別コーチもしてるみたい。

「はいっ!」

皆、まこっちゃんを囲むように集合した。

「いまから1年生大会の背番号を発表する。」

「はいっ!」

隣のリナがおもいっきり返事をした。声でかすぎだから(笑)どんだけ力はいってんの。

「まず1年生大会のキャプテンを発表する。4番をきるのは・・・
 最近よく頑張っている加藤リナだ。」

「ありがとうございますっ!」

リナが深くお辞儀をした。そしてまこっちゃんから、ユニフォームを受け取り嬉しそうに自分の立ち位置に戻った。

「次、1番を着るのは田母神美咲。」

『えっ、は、はい』

ビックリした~。なんで私が1番なんだろ。他に私よりうまい人とか頑張ってる人いるじゃん。私は疑問を持ちながらもユニフォームを受け取った。

「よかったね♪1番!」

自分の立ち位置に戻るとリナが、そう言ってきた。
いや、別に。なんで1番なんだかわかんないし。

その後も、ぞくぞくと1年生が背番号順に発表された。
発表された後、普通に部活をこなし片づけもすみ、部室に帰ろうとすると

「田母神!ちょっといいか!」

まこっちゃんい呼ばれた。

『はい!』

なんだなんだ。今日はどうしたんだ。省エネで部活やってるってバレた?

教官室に入ると、まこっちゃんが

「なんで田母神の背番号が1番なのか、納得いってないみたいだな。」

うっ、図星・・・。エスパーじゃん。笑

『は・・・はい。まあ・・・。』

「まあ、まだ先のことだが、新人チームになった時のことを考えててな。」

『新人チームって・・・』

「今の2年生が抜けてからの話だ。俺の見解では、新人チームでは、ゲームキャプテンとチームキャプテンを出したいと思っている。リナは、よく頑張っている。だが、チームをまとめられるかどうかを見ると、厳しいものがあると思う。そこで田母神をチームキャプテンにして、リナをゲームキャプテンにしようと思っている。だから4番の次の1番だ。どうだ?」

いやいや、答えになってないし。そもそもなんで私がキャプテンとかになってんの??
そこの根拠が知りたいんだけど。

『どうだって言われても、まだまだ先のことだし、それに私にキャプテンは務まらないと思います。』

「まあ田母神の気持ちはわかった。いますぐでなくても、少しずつ考えておいてくれ。」

『は、はい。』

話が終わり、私は教官室を出て部室に帰った。
部室に入るとリナが