やっぱり思っていたことが顔に出ていたんだろう。
葵さんはまた優しく笑って言う。

「簡単に言えば暴走族みたいなもんかな」
あぁ、暴走族か……
……え?

「暴走族なんですか?」
「そうだよ、僕は龍神の幹部だけどね」
そう言って微笑む葵さんだけど…
「なんで私がその龍神の溜まり場に行くんですか?」
一番の疑問を聞いてみた。
だって…どう考えても場違いでしょ!?
葵さんが龍神の幹部だったとかよりも、なぜ
私がそんな場所に行かなきゃいけないのか。
「うーん、なんとなく?」
はぁ?なんとなく?なんとなくで私は今から
怖いお兄さんたちの元へと行かなきゃいけないの?
暴走族…怖いお兄さんたち…
…。
……。