まだ知らない愛。


「ぎゃっ!」
鏡に映る自分。
夏の暑さと焼肉のせいで
ファンデーションもマスカラも崩れてて
正直、怖い…。

「瞬さん…私顔がヒドイ…」
リビングに戻って瞬さんに言うと
瞬さんはお腹をかかえて笑っている。

なによ!そんなに笑うこと無いじゃん!
なに人の顔で爆笑してんのよ!

「だから、風呂入ってこい」
拗ねる私にまだ収まらない笑いをこらえながら
タオルを渡してきた。
今すぐにでも顔を洗い流したい私は
素直に受け取った。