まだ知らない愛。


しばらく歩いて見えてきた建物。
「瞬さん…家間違えてない?」
「あ?何言ってんだ?」
私の質問に顔をしかめる瞬さん。
「だってここ…ビルじゃん…。」
「ビルじゃねぇよ、マンションだ。」

いや、ビルだ…。
中へスタスタ入っていく瞬さん。
一番上を見ようとしたけど
首が痛くなったからやめた。
こんなの見てたら首が折れちゃう。


どこまでも上がっていくエレベーター。
「瞬さんは何階に住んでるの?」
「48階だ」

…そもそもこのビルは何階あるんだろう?
「それって、どこらへん?」
「どこらへんって…一番上だな」

うえ?いちばん?
「最上階…?」
「あぁ」

えぇー!?
この高すぎるビルの一番上が瞬さんの家!?