まだ知らない愛。

「怖いか?」
「怖くない…」
そう言うと瞬さんは私の体の中へと入ってきてゆっくりと動き出す。
思わず漏れる甘い声に私の手をギュッと握り締める。
揺れる二人の体。
軋むベッド。
重なる二人の吐息と甘い声。
快感に顔を歪める瞬さん。
それを泣きながら見つめる私。
あの頃とは違う。
泣いているのは悲しいからじゃない。
嬉しいから。

瞬さんは少し乱れた吐息で低く甘い声で呟いた。
「桜…好きだ」