―…あの日はすげぇ雨で、バイクなんか乗ったらあぶねぇ天気だった。
その頃既に龍神に入っていた俺は幹部をしていて、いつものように総長である奏多と話をしていた。
今日は奏多の彼女、綾芽は委員会があるからと迎えは断ったらしく、姿はない。
だけど奏多がふと窓の外をジッと見て、何かを感じているように思えた。
いきなり立ち上がったと思うと「綾芽…」とつぶやいて部屋を出ていく。
早足で自分のバイクの元へ行くとエンジンをかける。
「奏多さん!この雨ではバイクはあぶねぇ!」
止める俺に奏多は
「もし、俺になんかあったら綾芽を頼む」
と言った。
俺に何かあったら…なんていきなり縁起でもないことを言う。
「何を言って…」
「お前は強い男だ。守ってやってくれ」
そう言って爆音を響かせながらどこかへ行ってしまった。
俺のズボンのポケットに入っている携帯が鳴り出す。
急いで出ると、昴からの連絡だった。
『下の奴らが、綾芽さんが連れ去られるの見たって…!』
それを聞いた瞬間背中に冷たいものが流れて
昴からの電話を切るのも忘れるくらい急いでバイクに乗った。
その頃既に龍神に入っていた俺は幹部をしていて、いつものように総長である奏多と話をしていた。
今日は奏多の彼女、綾芽は委員会があるからと迎えは断ったらしく、姿はない。
だけど奏多がふと窓の外をジッと見て、何かを感じているように思えた。
いきなり立ち上がったと思うと「綾芽…」とつぶやいて部屋を出ていく。
早足で自分のバイクの元へ行くとエンジンをかける。
「奏多さん!この雨ではバイクはあぶねぇ!」
止める俺に奏多は
「もし、俺になんかあったら綾芽を頼む」
と言った。
俺に何かあったら…なんていきなり縁起でもないことを言う。
「何を言って…」
「お前は強い男だ。守ってやってくれ」
そう言って爆音を響かせながらどこかへ行ってしまった。
俺のズボンのポケットに入っている携帯が鳴り出す。
急いで出ると、昴からの連絡だった。
『下の奴らが、綾芽さんが連れ去られるの見たって…!』
それを聞いた瞬間背中に冷たいものが流れて
昴からの電話を切るのも忘れるくらい急いでバイクに乗った。

