まだ知らない愛。

そんな恐怖はまだ始まりに過ぎなかった。


しばらくすると開いた私の部屋。
おかあ…さん?
電気を消していて月明かりだけだったので
暗くてよく見えない。
起き上がる私に聞こえた声。

「桜ちゃん」

低く、気持ち悪い声。
一瞬でさっきの男だと分かった。
名前を呼ばれたと同時に私はベットに押し倒された。

いきなりすぎる出来事に驚く間もなかった。
「やめ…ッ」
幼いながらも抵抗する私の体を
舐めるように見る視線。

「さっき目が合ったよねぇ?」
「やめてくださ…!!!!」
怖くて怖くて私は泣いていた。