ヴァージン=ロード


「確かに、この身長は目立つんだけど……」
「違うよ。身長じゃなくて、伊咲さんのオーラが並はずれてるってこと」
「それって褒め言葉?」
「最上級の」

 そんなふうに軽口をたたきながらお店に入ると、ウェイターがすぐに個室に案内してくれた。
 とてもおしゃれな内装で、雰囲気はとてもいい。
 静かなBGMが流れているけれど、人の話し声はあまりしない。

「駐車場に結構車が停まっていたから、混んでいるのかと思ったわ」
「結構人は入っていると思うよ。ただ、ここは基本的に個室だから」
「もしかして、ここも宗広さんがデザインしていたりするの?」

 まさかと思って訊いてみたけど、宗広さんは首を横に振った。

「いいや、ただ知り合いがデザインしたお店ではある」
「へえ、そのネットワーク、楽しそう」

 個室は2人用らしく小さい場所だったけど、入ってみれば十分なスペースがあって、圧迫感はなかった。

「それでは、お決まりの頃に参ります」
「ありがとう」

 ウェイターにお礼を言って、宗広さんがメニューを見せてくれた。