「それじゃ、次の準備ができたみたいだ」
いったい何をしているんだろうと考えている私に田島さんが声をかけて、カメラの方に向かった。そのレンズの先には、次のモデルが準備している。
次の撮影はもうしばらく後なので、私も控え場所に向かうことにした。その途中、自然と一団に目が行ってしまった。
「あれ?」
その中に見覚えのある男性がいた。ひときわ背の高い彼は、確か白木さんだ。どうやら、彼を中心に何やら話をしているように見える。
横目でそちらを見ながら、私は控え場所に向かった。
「よ、お疲れ。今日もまたえらい入りっぷりだったな」
控え場所には何人か顔見知りのモデル達がスタンバイしている。その中で声をかけてきたのは、眩い銀髪とシルバーブルーの瞳を携えたとんでもない美貌の持ち主だ。
「リキ、久しぶり」
この男はFlowerGardenきっての色男で人気モデル、リキだ。昔は相当遊んでいたと聞くけど、今の奥様と出会ってからは人が変わったように奥様一筋なのだ。
リキは中世の騎士の恰好をしていて、それはそれは似合っている。
「しかし、あれなんだろうな?」
私がリキの隣の椅子に座ると、正面に座っていた良が場違いな一団に目を向けて首をかしげている。こちらは、中世貴族の恰好だ。


