ヴァージン=ロード







 その日、私は久しぶりに実家に足を運んでいた。
 チャイムを鳴らすと、懐かしい顔が玄関を開けた。

「はーい……伊咲!?」
「久しぶり。元気にしてた?」

 久しぶりに見る母親の顔は、記憶にあるものとはずいぶん違っていた。年を、取っていた。

「伊咲……よく来たね、中に入って、さあ」
「うん」

 少し緊張しながら、私は中に入った。

「お母さん……あの」
「お父さんね、大分丸くなったのよ」

 お母さんは柔らかい笑顔で笑った。

「貴女には、とても苦労をかけたわね……」

 泣き笑いのお母さんの笑顔に、一気に涙がこみあがってきた。

「あらあら、泣かないの」
「おかあ、さん……」
「今度は、お父さんもいるときに来なさい。あの人、ISAKIの写真、全部集めてるのよ」

 信じられないような言葉に、私の涙が止まらない。