「宗広さん、まずは……ごめんなさい」
「え?」
勢いよく頭を下げた私に、宗広さんが呆けた声を出す。
「あの日……あの、最後の日……ずっと後悔していたの。謝りたかった」
「僕もだ。ごめん、逃げるようにいなくなって」
顔を上げると、白木さんが少し泣きそうな顔をしていた。
「ごめん、大人げないとは思ったんだけど……距離を置かないと、君と向き合えないと思ったんだ」
「……謝れてよかった」
一つの心の澱を吐き出すことができ、ほっと息をついた。
「じゃあ、質問させて」
「どうぞ」
私は深呼吸をして、一番訊きたかったことを口にした。
「貴方は、私のことが好きなの?」
「えらくストレートだね」
宗広さんが苦笑して、そして微笑んだ。
「うん、好きだよ。この数か月、君の仕事は全部チェックしていたよ」
「なにそれ、ストーカーみたい」
「違いない。大差ないよ」
私達は二人して笑った。


