そんな顔も、また格好良い…なんて。
やっぱあたし、どーかしてる。



「送る」



なにがなんでも拒否を受け取らないこの感じ。
柚稀と一緒だ。
それに、目は憐と一緒。



「…じゃあ、お願いします」



あたしの大切な2人と雰囲気が似てるからなのか、あたしは結局折れてお願いした。
すると、龍雅は勝ち誇んだ様に笑って頷いた。

…あたし、つくづく強引な人に弱いのかも。



「ん、行くぞ」



チャリ、と単車の鍵を鳴らしてそう言う龍雅。
そして、倉庫の入口に鎮座する大きな単車。

多分、あれが龍雅の単車なんだと思う。



「うん。
それじゃあ、また明日」



ニコリと笑って手を振れば、みんなそれぞれに返してくれた。
それが嬉しくて、思わず涙腺が緩んだ。

…久しぶりにこんなに温かい雰囲気に包まれた。
なんでこんなに温かいのだろう…。