「ふぅ…久々にこんなに笑った。
でもさ、仲間って良いね。大切にしないと駄目だよ？
失ってからそれに気付いてたらもう、遅いんだからね」
あたしは、自分の過去と今の影籠を重ね合わせてそう言った。
ホントに、失ってから初めてアイツ等が大切なんだって気付いたの。
でも、それに気付くのが遅すぎた。
もう、一生逢うことが出来ないんだから。
「どーゆー事だ」
金メッシュくんが眉間にシワを寄せながらそう聞いてきた。
「今は解らなくていい。
その内、解るようになるから」
あたしはフワリと笑いながらそう言った。
あたしのその意味深の言葉に、更に眉間にシワが寄った金メッシュくん。
別に今解っても、解らなくても影籠が幸せならそれで良いと思う。
