それからあたしは、龍雅に着いてこいって言われて影籠の倉庫を訪れた。
姫とかそう言うんじゃないけど、龍雅は来いって言ってきた。
「…懐かしいな」
影籠の倉庫の前に立って中から漏れてくる声や音にあたしはいつの間にかそう声に出していた。
「これを日常にしてやるよ」
隣に並ぶ龍雅はそう言うと、あたしの頭にポンッと手を置いてきた。
それにびっくりして顔を上げると、龍雅はにこやかに笑っていた。
そんな龍雅に、あたしは目を奪われた。
この感情、久しぶり過ぎて何処かもどかしい。
だけど、再会して数時間でこれは無いと思う。
「…え?」
「言ったろ?
もう一度仲間を与えてやるって」
そう言った龍雅の言葉に、あたしの頬は緩んだ。