「闇蝶と騒がれたお前と全国に名を轟かせている影籠をどうしても俺たちは会わせたくなかったんだよ。


互いが互いを刺激しあって良い関係になるかも知れねぇが、それが逆に仇となると考えたんだ」



「それってどーゆー…」



「これ以上は俺からは言えねぇ。

お前達の関係を見越しての決断だったからな。


これ以上の事を知りたいのなら、夕さんに聞くべきだな」



陵さんはそう言うと、あたしの頭をポンッと叩いてから教室を出ていった。



「どういう事よ…あたし達の関係を見越してって」



それからあたしはお父さんに電話しようと試みたけど、結局知るのが怖くて出来なかった。

やっぱりあたしは臆病者なんだ。