「なんとなくそう思っただけだよ。
でもキミ、俺達の事怖くないの?」
茶髪くんが首を傾げながらそう聞いてきた。
あぁ…
普通は怖いって思うのか…。
「全然。
それに、怖いってなに?
怖がる要素なんて貴方達に無いでしょ」
あたしがそう言うと、全員が目を見開いた。
その姿が間抜けで…。
それでも、みんな顔が良いから格好良かった。
あたしは影籠のみんなのその表情を見て笑っちゃった。
「なに、笑ってんだ?」
金髪くんが怪訝そうにあたしを見ながらそう言った。
「だって…アハハッ」
あたしは暫くの間、ずっと笑っていた。
そうしたら、みんな顔が穏やかになった。

