「…許せねぇ」
そう言う疾風の言葉には、怒りが込められていた。
「相手が組じゃなければ俺等で何とかする事も出来たんだろーけどな…。
まぁ、協力はするよ」
颯哉はそう言うと、あたしの頭をポンッと優しく叩いてきた。
「…颯哉、出来るだけ泉崎の情報を集めといてくれ」
「あぁ」
龍雅と颯哉のやり取りに、あたしは俯いていた顔を上に向けた。
そんで、涙を止めようと試みた。
「…それ、止めといた方が良いと思うけど」
あたし達の会話を聞いていたらしい、昂夜の右隣に座るその人がそう言った為、あたし達はその人の方を向いた。
「…菊田」
疾風がその人に向けてそう言ったから、その人の名前は菊田って言うんだと思う。

