「…え?」
あたしは意識を戻して声のした方を見た。
すると、返り血を浴びた影籠の人たちが目の前にいた。
「女がこんなとこで何してる?」
そう言ったのは、真ん中にいる黒髪に金のメッシュを入れた男の人。
「あぁ…
たまたま通り掛かったら喧嘩の音がしたから見てたの」
あたしが、平然とそう答えたから金メッシュくんは目を見開いて驚いた。
で、その隣にいた茶髪くんも同じように驚いていた。
金メッシュくんは、すぐに表情を元に戻すと幹部以外は倉庫に帰る様に周りに伝えた。
もしかして、このままあたし…
影籠の幹部と喋るの?
「…で、なんでこんな所に居るんだ?」
金メッシュくんは、さっきとは別に探るような目付きであたしにそう聞いてきた。

