「あたしね、影籠の人達と1回会ってるの」



「はぁ?」



「それで、影籠の総長さんが『仲間にならないか』って聞いてきたの。

でも、あたしは泉崎とか狼龍の事で仲間とかもう、要らないって思ってたからさ…」



あたしはそう言うと、制服のスカートの裾をギュッと掴んだ。



「帝はなんでも1人で抱え込み過ぎるから駄目なんだよ」



「…へぇ?」



陵さんの悲しすぎる声に、あたしは俯いていた顔を上げて陵さんを見た。



「狼龍の奴等を大切に想う気持ちは分かるが、それ以前にお前は影籠の“先代”とも関わりはあるんだぞ?

だったら、別に関わっても良いんじゃないか?
関わっていればいずれは、お前の大切な友達とも逢えるかも知れないからな」



陵さんはそう言うと、あたしに優しい笑みを向けてきた。