「しょーがねぇだろ?
…でも、なんで帝がこんな所に居るんだ?」
たっちゃんがそう言って、あたしを首を傾げながら見てきた。
「狼龍の倉庫に行こうと思って来たんだけど、途中で喧嘩の音がしたから立ち寄ったの」
「どことどこだ?」
たっちゃんが警察顔になってそう聞いてきた。
「片一方はそこでヘバってる奴等で、もう片方は影籠だよ」
あたしがそう言うと、2人共目を見開いた。
デジャヴだよ、これ。
「影籠って…」
「ちょっとだけだけど、話したんだ。
話してるとね、狼龍の奴等を思い出したの。
…空気が同じだったからかな」
あたしがそう言うと、2人は柔らかな笑みを浮かべた。

