「ちょー、酷くね!?」
大地が動く度に揺れるちょんまげ。
前髪が長いからなのか、ただ邪魔だったのか。
可愛いゴムで括られてる。
「そーかな?
でも…居ないと寂しいね」
少しだけ目を細めてそう言えば、冬依と大地は顔を見合わせた。
「帝は龍雅さんの事、好き?」
「…え?」
突然大地から問われたこの質問。
なんて答えればいいの?
「恋愛でとか、仲間でとか…ないの?」
「分かんない。
でも、影籠は好きだよ?
温かいし、優しいし、それでいて落ち着く」
まだまだみんなの事は知らないけど、これから知っていけばいい事だし…
それに、影籠はなんか狼龍に似てるから居心地がいい。
「なら龍姫になってよ」
真っ直ぐあたしの目を見つめてくる大地。
そんな真っ直ぐで揺らぎのない目は、あたしを揺らすには十分な代物で、大地を見つめ返した。
「まだ無理なの」
それでも、あたしは自分の意思を貫いた。
まだ、時期じゃないの。
あたしは全てケリを付けるまで何処にも付かないって決めたの。
一緒に居ても、姫にはならない。

