地上182センチメートルを、キミと。










------------翌日、放課後。







香川くんと視聴覚室に行くと、約束通り大志くんがメイクBOXを持って待っていた。







『ココ座って』と大志くんが促す席に座ると、早速前髪をヘアクリップで留められた。







・・・・・・・顔全開で恥ずかしい。






下地塗られて、ファンデ塗られて・・・・・・・次々手際よくメイクをしていく大志くん。






・・・・・・・が、鏡がない為、今どうなっているのかが分からない。








ふいに、大志くんに顎を持ち上げられた。








今まで誰にもそんな事された事がなかったから、どうにもこうにも照れてしまう。






真剣にメイクを続ける大志くんは、そんなワタシのドキドキには気付かず。






が、大志くん越しに香川くんに目をやると






香川くんはワタシの様子に気付いたようで






両手を重ね合わせ、自分の左胸の前で前後させるという『心臓ドキドキ』ジェスチャーをしながら、ニヤニヤ笑いやがった。












香川くんは、基本とても良い人だけど、たまに物凄くイラっとする。