「・・・・・・・・え。 なんで??」
声の方に目をむけると、香川くんがいた。
ワタシの方に駆け寄ってくる、香川くん。
「なんでって、今日入学式じゃん」
「イヤイヤイヤイヤ、だからなんで香川くんがウチの大学の入学式に来ちゃってるの??」
「入学したからに決まってんじゃん」
『ホレ』と香川くんがワタシの目の前に学生証を翳した。
「・・・・・・・・・えぇぇぇぇぇぇええええ!!?? なんで言ってくれなかったの!??」
びっくりしすぎて、物凄くおっきい声が出てしまった。
「だから『落ちたら恥ずかしいから』って言ったじゃん」
「受かった時に教えてくれても良かったじゃん」
「だって、小春の事驚かせたかったから」
思惑通りリアクション良く驚くワタシを見て、香川くんは満足気にいたずらっ子の様な笑顔を見せた。



