地上182センチメートルを、キミと。








大志くんに『一生に一度の高校の卒業式なんだから可愛くしよう』と言われ、メイクをしてもらう事になった。






ウチら以外誰もいない視聴覚室。






折角大志くんがキレイにメイクしてくれているのに、もう泣きそう。







まだ式は始まっていないのに。







だって、この視聴覚室に来るのも、今日で最後。






思い出がいっぱいすぎて、目から涙となって溢れ出す。







「小春ちゃん、泣くの早いから。 メイク崩れるから我慢してよ」







大志くんが『よしよし』とワタシの頭を撫でた。






「〜〜〜〜〜だってー」







だって、まだ卒業したくないんだもん。







まだ3人でアホみたいな事していたいんだもん。







3人で………………。
















高校生活最後の日、香川くんは視聴覚室に来なかった。







香川くんは、志望大学に受かったのだろうか??






ちゃんと大志くんがくれた御守り渡したし、きっと受かっている……………んだよね??