「捻挫かな、折れてはないと思うけど」 あたしの足を確かめた後、帽子を深く被ったままの彼は 「病院行こう。連れてく」 そう言った。 彼はなんて、優しい人なんだろう。日本人って良いね。 「…あ、ありがとうございます」 動けないあたしはいつもなら断わるけどそんな事いまは考えられない。 足がとにかく痛い。ズキンズキンする。 「よっと。」 「…!!!」 突然すぎてあたしは言葉も出なかった