「うわっ!」 「きゃっ」 後ろから誰かの声がして思わず叫んでしまった。 「ど、どうした?座ってると汚れる」 そう聞いてきた人はあたしの前までやって来てしゃがみこんだ。 「あ…あの、転けちゃって。…足、痛くて。その…た、立てなくって…」 そう言うとなんか悲しくなって来て目が熱くなる。 「足?ちょっと見せて!」 帽子を深く被ってるけど、真剣な表情をしているのは分かった。