殴る。
蹴る。
罵倒する。
その繰り返し。
流奈はそろそろ、退学しろとでも言われるなー........なんて考えていた。
染めている長い金髪を指でくるくる弄んでいると、担任に声をかけられた。
「篠田、ちょっとこい。」
流奈は視聴覚室に入るよう指示をされる。
「何すか?」
「お前、いつまでそんな態度を続ける気だ?そろそろ気づけ。」
「そんな態度って?いじめのこと?
そんなの、もうとっくに気づいてるよ。バカバカしいってこともね」
「ならなぜ........」
「ドラッグのせいで狂ったんだよ、この人生。もう死んでもいーくらいだね」
担任は、以前に流奈がドラッグに手を染めていたことを知っている。
パシンッ........
視聴覚室にそんな音が響いた。
担任が流奈の頬を叩いたのだ。
「お前、どういうつもりで死んでもいいくらいなんて言ってるんだ!!お前は親の気持ちを考えてものを言えッ!!」
耳をつんざく声で怒鳴られ、流奈は顔をしかめた。


