「てめぇふざけてんじゃねぇよ!!うちらのことなめてんの?
いい気になっちゃってさぁ~」
「ちょっと流奈やめなよ~、上野さんがかわいそぉ~う」
あの頃..............
あの頃の流奈は、荒れていた。
高校に入学して.........いや、それ以上前から、かも。
*****
中学3年生の夏。
流奈は中学で知り合った、高校生の先輩たちと遊びに出掛けた。
中学で知り合った先輩、といえど、流奈と同じ女の先輩だけでなく男の先輩の混じっていた。
男の先輩の一人、翔平に、二人で会わないかと言われて、いいよと答えた。
数日後に会った翔平は、ある薬を流奈に渡してきた。
「なに、これ?」
尋ねた流奈に翔平は、飲んでみればわかるから飲んでみろ、と言ったのだ。
「なにかもわかんないのに飲めるわけないじゃん!!」
流奈が言い返す。
「いーから」
すると、翔平は薬を自らの口にいれ、無理やり流奈にキスをした。
口の中で渡される薬。
流奈はどさくさ紛れて薬を飲み込んでしまった。
襲いくる眠気に流奈は、崩れ落ちないようなんとか耐える。
「即効性か...................悪くない。」
翔平がそう言ったのが聞こえたと思ったら、流奈は床に倒れたのだった。