どんなに辛い時も君の側で



私の家庭はとても裕福で

お父さんはとある会社の社長
お母さんはその会社の副社長をしてた。

お母さんは美人で若い頃はモデルもやってた。
でも、私が産まれたからやめたらしい。

もともと仲は良かった。


でもそれは長くは続かなかった。

会社でミスがあって、そのせいで倒産してしまった。

地位や価値観が大事なお母さんはすぐお父さんと離婚しようとした。
がお父さんはそれを許さなかった

出て行こうとするお母さんをお父さんは暴力で止めた。
お父さんはきっとお母さんを心から愛していたから
歪んだ愛情でしかお母さんを止められなかったんだろう。

次第にお母さんにストレスが溜まっていった。

そして、そのストレスの発散の先が〝私〟だった。

きっともともといらない子だったんだろう。
《あんたなんて産まなきゃ良かった》
初めてお母さんから言われた暴言はこれだった。忘れることなんてできない。
本当に血が繋がってるのかもわからない


そんな時お父さんは捕まった。

________詐欺容疑で。。。

《私達家族を救うためだった》

そう証言しているのをテレビで見た



お母さんと私は近所から冷たい目で見られ、
学校では誰も口を聞いてくれなくなった


私は知ってしまった。
この世の全てが偽りだってことを。


なら、私が今度は皆を騙そう。そう思った。

本当の私を見せたら離れていってしまう

それなら、初めから作った私を見てもらえばいいんだ。

そう思うようになっていった。


中学生になると転校して、もともとのブラウンの髪を黒くし、ポニーテールにした


〝あいつ生意気だ〟

そう思われないように。


性格も明るくした。
誰からも嫌われないようにいつも笑顔でいた。


家では毎日のように暴言をはかれた。
私はそれが嫌でよく夜の町を歩くようになった。
いつもこの時間だけは本当の自分で居られるから

もう、思い出したくない過去。

全ての過去が今の私を創りあげたから


「最近は見ないようになってたんだけどな。。。」


どれだけ強がっていても恐怖は消えない

こんな弱い自分が嫌いだ。