【短編】ing

「先生来るまでに戻ってこなかったら、言っといて。
貴絵ちゃん、保健室に連れていくから。
頼むね、杉谷」

うつむいた私を気遣うように、私の手を優しくとったのは、耕士君だった。


耕士君の言葉に杉谷君がなんて返事をしたかは聞こえなかった。





耕士君に連れられて出た廊下には、眠そうな生徒が数人いるだけで、歩くのに困ることはなかった。


耕士君は、トロトロあるく私に歩幅を合わせて歩いてくれた。



私たちの教室は4階建て校舎の3階の真ん中にあったけど、保健室は1階の端っこで、
今日は特に遠く感じた。