【短編】ing

「今日はもう、帰らない?
ほら、こんな時間だし、遅いし……」


いっぱいになってしまった私の頭は、とっくにショートしていて、イマイチ会話が成り立たなかった。

さっきの会話からぜんぜん繋がらない!


それなのに杉谷君は優しくて、ただ、当たり前みたいに笑って、

「そうだね」

なんて言ってくれた。


私は廊下にあるロッカーに自分の荷物を取りに行って、
ついでにそこで深呼吸した。