男たちは、「オラー!」やらなんやら振り返り掛け声?をかけ、いきなり声の主に殴りかかった。
勝負は一瞬だった…。
女が気づいた時にはすでに勝負はついていた。
うずくまっている5人の男と1人佇んでいる男が1人。
(あぁ、私は5人に襲われていたのか…)
女はその時、やっと私は大丈夫なのだと泣きだした。
助けてくれた男は、女に自分が着ていたパーカーを脱ぎ渡した。
そして何も言わず立ち去ろうとする男に女は反射的に
「あなたは誰!」
そう叫んでいた。
よくもまぁ襲われた後にそんな大声出せるな、と呆れた顔をした男が、
「黒の悪魔」
と言った。