幸いなことに誰も聞いてなかったみたいだけど。
「ちょっと来なさいっ!」
私は八神君の腕を引っ張って、近くの空き教室に入った。
そして八神君を睨むように見つめた。
「私達のこと、周りにバラすつもり!?」
八神君は壁にもたれかかり、クスっと笑った。
「そんなくだんねーことしねぇよ。オレになんの得もないし」
「じゃあどうして今みたいなこと…!」
「どーしてだろうね?……小春ちゃんを困らせたいのかなー」
そう言って私の目をじっと見つめてくる。
私は咄嗟に目を逸らした。
「とにかくっ…お願いだから誰にも言わないで…」
「松原センセは知ってんの?」
「…え?何を?」



