先生と呼ばないで【完】




「…やっぱり、気持ちが八神にいってるとか?」



「まさか!」



「そうか?…昼間、あいつに抱きしめられてる時のお前の顔、全然嫌そうじゃなかったから」




嘘…私そんな顔してた!?




「やめてよっ!…そういうんじゃないのにっ…」




私は怒り口調で皿を重ねて立ち上がった。




「ごめん、小春っ…」



京平が慌てて私の後を追い、キッチンに来た。




「私はただ…新任だから他の先生や教頭先生に早く認めてもらいたくて頑張ってるだけなのに…」



「…ごめん」




京平は洗い物をする私の後ろに立ち、そっと抱きしめてきた。



「俺、ちょっと焦ってたのかもしれない……かっこ悪いな、生徒相手にっ」



そう言いながら、笑っている。