「はぁ!?何を言って…」
私の耳に唇を這わせ、甘噛みしてくる。
それに私の体が反応して、びくっとしてしまった。
「かわいいな、ホント」
すぐそばに八神君の顔があって、全身がカチコチに固まってしまう。
見つめられると見も心も縛られたように動かなくなってしまって…
八神君の顔が近づいてくるのがわかったけど、私は拒めなかった。
唇が触れるか触れないかという距離まできた時。
「誰かいるのか?」
京平の声がして、思わず八神君を両手で突き飛ばした。
京平は昼休みでもないのにドアが開けっぱなしになっている図書室を不審に思ったのだろう。
私は慌てて京平の前に姿を現した。
「…小春!?」
「ご、ごめん!ちょっと次の授業の準備してて…」
「そうか、人の気配がないから驚いたよ」
京平は私に近づいて、頭をそっと撫でた。



