先生と呼ばないで【完】



八神くんが急いで階段を上ってくる。


「ごめん!俺のせいだよな!?」


そう言って私を抱きしめた。


私は八神くんの胸の中で首を横に振る。


「とりあえず寒いから中はいろ?」


手を引かれ、中に入った。


私の涙はなんとか引っ込んでくれたけど…


変な所見られちゃったな…


「本当にごめん…連絡もしないで遅くなって」


八神くんが私の前で正座して頭を下げている。



「ううん…私の方こそ突然ごめん…八神くんの顔を見たら安心しちゃって」


「スマホ充電切れてさ…」


「そうだったんだ…」


「そんで、峰が具合悪くなって…」


「え!?」


「あいつ、すげー熱あんのになんも言わなくてさ…帰りに動けなくなって、俺が家まで送ってった」


そう言いながら鼻をすすっている。


外寒かったんだもんね…


「そうなんだ…峰くんち、結構遠かったよね?」


「ん。あいつクソ重くて…タクろうかと思ったけどそういう時に限って掴まんねーの」