「そのつもりですよ。隼人には来月からまた学校に通ってもらいます」
「えっ…本当ですか!?」
八神くんの方を見ると、フッと笑っていた。
「実はずっと私の体調が優れなくてね…隼人に会社を手伝ってもらっていたんです。この子は頭がキレますから本当に助かりました」
「そう…だったんですか…」
初めて明かされる事実に驚きを隠せなかった。
父親の会社で働いてたなんて。
「親父がほとんど休みなく働き続けてた事は俺も知ってたし…ある条件を言って引き受けた」
「ある条件?」
すると、父親が「絵を描きつづけること、だそうです」と笑って言っていた。
「今は会社を手伝うけど、絵だけは辞めたくないって言ったんだ」
「完全に負けましたよ。何度私にキツイことを言われ、道具を捨てられても描きつづけていたんですからね」
「じゃあ…描くことを認めてくださるんですね…?」
「ええ。親バカになりますがね、あんなにすごい絵を描く力がこの子にあるなんてね。しかも内閣総理大臣賞なんて…私は鼻が高いです」
私は思わず泣きそうになった。
父親に画材を捨てられても、ずっと描きつづけていた八神くん。
諦めないで本当に良かった…



