先生と呼ばないで【完】




「そ、そっか…ごめんね…」



「でもさ、そんなこと言ってもしょうがねーんだよな、それでもいいと思ったんだから。俺はそんな小春ちゃんを好きになったんだから」



真っ直ぐに見つめられると逸らせなくなる。


八神君のグリーンの瞳があまりにも綺麗で。


私はこんなに純粋な子を裏切って、傷つけてしまうのか。


そう思うだけで、胸が痛くなり、吐き気がしてきた。



「俺いつまでも待てるから。あいつが納得してくれるまで…俺も一緒に説得するし」


「八神君…」



どうしよう…


苦しくて苦しくて…


すごく嬉しいのに、辛い。


辛すぎるよ……



「ぶっっっ!!」



その時、八神君が突然吹き出した。



「小春ちゃん…顎についてる…」


「え!?」



「トマトソースが…」


笑いを堪えている八神君を見て、私はすぐさまバッグから鏡を取り出した。