嬉しくなる。
新山くんが前にいるだけで。
「私、あなたのファンなんです。」
ほんとに。
あなたがデビューしたての時から。
あなたの歌声が…大好きになったんです。
「ありがとう。俺に…ファンなんて、いたんだ」
私は、にっこりと笑う。
…そのとき、ね。
「川上さん、もうじきギターとかドラムとかくるんだけど、練習…見てく?」
…え。
それで、もう、つい。
「はい‼︎」
…ってね。
…その時の空は、朝の曇りとは裏腹に、すっかり晴れた、青空でした。
寒い…冬にやっと会えた憧れの人は、隣のクラスの新山くんでした。
その日から、私は、新山くんが気になるように…なりました。
