「あー、なんでもねー」

なぁっ!

「絶対なんかあるでしょー!!

言ってよ~って、きゃあっ!」



なぜか夏輝くんは私を抱き寄せた。
急なことに頭が追いつかないでいると、
私の耳もとでボソッと言った。


「だからあの日お前にひかれたのかもなっ」


言い終わると私の体を離した。




「なっ!………何………言って……」


だんだん顔に熱が集まってくるのを
感じた。


そんな私を意地悪そうな顔で見てきた