「えっ?」


まさか自分の名前が呼ばれると

思わなかったのか、
びっくりした声をあげたると

下に向けた顔をあげた。



「あっ、…………」


「私のこと、覚えてる?」

緊張しながら聞いた。



「入試の日のやつだろ?」


…………
やっぱり笑顔じゃないんだ………


「そうです!!」

少し間をあけてこたえた。


「受かってたんだな、

足、平気だったか?」


「……っ、はいっ!おかげさまで!!」



なんで……………

そんな無理して笑ってるんだろう。




輝きを持ってない笑顔を…………