「待て!」 男たちは車の影に隠れながらもダグラスたちに発砲を試みる。 「きゃあ!」 車体に弾かれる金属音に幸子は頭を抱えた。 いつ弾丸が車を突き抜けて自分に当たるのかと震えが止まらない。 「大丈夫、これ防弾だから」 「え?」 目を丸くしている幸子を意に介さずダグラスはエンジンをかけて車を発進させた。