最凶の天使

 ふとダグラスに目をやると、何かを食べていた。

 ブロック状のシリアルだろうか。

「それなに?」

「携帯食」

 食べる?

 と一つ差し出した。

 コンビニによく売っているようなシリアルっぽかったが、大きさは三センチ四方の小さいものだ。

 初めて見る形状に少し緊張しつつ口に入れる。

「ん、美味しい」

 しっとりとしていて、売っているシリアルよりも甘めで柔らかい。

「カロリーは高いよ」

「えっ!?」

 もっと早く言ってよバカ!

「戦闘時でも食べられるようにしてるものだからね」

 ああ、なるほどと幸子は納得した。