『えっと…南波君って好きな人いるの?』 「えっ?」 『ごめんね!変な事聞いちゃって!』 佐倉は手で顔を覆い下をむく。 『やっ、あの…』 俺は思った。今しかない、今しか… 「佐倉」 『…え?』 「佐倉なんだけど、俺の好きな人…」 俺が好きと言っても佐倉はうんともすんとも言わずにただ黙っていた。 「…佐倉?」 佐倉は俺を見つめて嬉しそうに『本当?』と聞いてきた。